人間死ぬ気になればなんでも出来るってことでしょう。
昨日は映画を見ました。
「穴」1960年、フランス。
前回の映画倶楽部でモノクロしばりだったんですが、そこでみんなが観たい!と選ばれた一本。
刑務所から脱獄を試みる5人の囚人の話ですが、実際に起きた脱獄事件を元に描かれていて、更にその時の脱獄囚も俳優として出演しております。
結構地味な映画ではありますが、なぜか引き込まれて2時間以上あるとは思えません。
なぜか、と言いながら実は理由はわかっております。
それは、「実際にこの方法で!?」というくらい大胆な脱出方法に目を奪われるからです。
例えば、監房の床に穴を開けるんですが、当然コンクリート。
使う道具は監房のタオルかけのようなものをバラしたスチールの棒。
これでひらすら床をガンガンやってコンクリートを削ります。
当然音がめっちゃ出るんですが、「自由への賛美歌だ」(すいません、ここのセリフ完全に忘れましたが、こんなようなことです。)とか
言いながらガンガンやります。
すごい音が出ているにも関わらず、なぜかその房を通り過ぎる看守。
穴が開きます。
そこから下水道に出るまでに次々と施錠された扉を解錠したり外したり。
途中、見回りの看守をやり過ごすために、肩車で柱に隠れるというボリジョイサーカスもビックリな芸当を打ち合わせもなしにやってのけます。
そしてとうとう下水道へ。
しかし行き止まり。外へ出るために、今度はコンクリートの壁を壊さなければいけません。
壁の厚みを計測するとおよそ1メートル。流石に諦めるかと思ったら、「壊せない壁じゃない、3日4日で開けられるだろう。」
いや、すごい。
人間後がないと思ったらなんでも出来るんだと、明日が見えない現代人にも光明が差し込むほどの希望に満ちた映画。
最後は、今流行りの「ラスト何分の衝撃!」みたいな、1960年にもこんな衝撃があったと感動する衝撃的な結末。
他にも差し入れの検閲のシーンや、窓から、監房から隣の監房への物を渡すシーンなど目が離せません。
とにかく古さを感じさせない面白い映画。
お時間ある方はぜひ。
そんなわけで明日は定休日。
もちろん僕らにはやらなきゃいけないことがたっぷり。ああ生きてる実感。
ともあれ休み前の僕らはテンション高め。ぜひお越しくださいませ。